日本での薬品開発について⑤

 医薬品の開発には莫大なコストが必要と言われている(日本経済新聞2006年2月28日)。日本製薬工業協会によると、一つの医薬品を開発し、商品化するのに必要なコストは、'95年からの5年間は平均1,200億円、'00年からの5年間は平均1,900億円へと増加した報告している。開発の長期間化と承認基準が厳しくなった結果としている。これらが、商品価格に含まれることになります。
 
 日本での臨床試験では種々の条件が設定されているが、このなかの薬による症状の改善は、試験患者が3割以上、改善すれば合格(市販薬)となっている。米国は、4割(市販薬)、6割(処方薬)となっている。臨床試験に合格しても、成績の良くない薬品は、約7割方効かないのもあることになります。

 日本では、臨床試験を実施する者のデータの記録は認められていますが、米国では、試験を行う者がデータを記録することは認められず、第3機関の者が立ち会い、データを記録することになっているので、信頼性が高いと言われている。日本から薬を輸出するときは、再度、米国の臨床試験を受けることになります。米国での臨床試験に合格した薬品を日本に逆輸入する場合も、販売実績や、薬事法で定められてる成分に適合しているかどうか判断され、適合していなければ輸入できません。

 日本での臨床試験は、時間と費用がかかることから米国で臨床試験を行うことが多くなっている。下の表に厚生労働省の外郭団体である医薬品機構での治験相談手数料一覧表(医薬品製造指針,2000年版,監修,薬事審査研究会, p.768)を示します。厚労省と機構の3人の方が出てきて、30分間相談する場合の相談料です。相談するだけでかなりの料金が必要です。これも商品価格に上乗せされることになります。大企業にとってはたいした負担ではないかも知れませんが、小規模のベンチャー企業にとってはかなりの負担です。

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